
オメガのトラブル~リューズ・故障編~
時計好きであれば、お気に入りの時計を出来るだけ
長く使い続けていたいと思うのは当然のことだと思います。
しかし、使えば使うほど日常のささいな動作で
時計にトラブルが起きる可能性は上がっていきます。
今回は人気高級腕時計ブランド「オメガ OMEGA」の時計を例に
時計にまつわるトラブルの対処法や、トラブルを防止する
オーバーホールの仕組みのほか、トラブルのある時計の買取についてもお伝えしていきます。
リューズが取れた、動かない
リューズ、またはリュウズ(竜頭)は
腕時計の縁から飛び出ているパーツのことです。
時計の時刻やカレンダーなどを調整するためにこのパーツは備えられています。
時計にもよりますが、一つの時計に大体1~3個ほどのリューズがついており、
操作がしやすいように右側の縁についていることが多いです。
そんなリューズは小さいうえに繊細なパーツで、そのうえ外部に飛び出しているため
壊れたり外れたりする頻度が多く、時計のパーツの中でも
際立ってトラブルが起きやすいものの一つです。
[リューズのトラブルの原因]
ではリューズのトラブルにはどんなものがあるかご紹介しましょう。
本来押し込むことで時計の時刻などを設定できるようにするリューズですが、
それが固くなって押し込めなくなるトラブルはよくお伺いします。
他にもリューズが空回りする、リューズが外れたなどといったトラブルも頻繁に起こります。
中でも深刻なトラブルに繋がりやすいのが、「リューズのネジ山」パーツです。
頭がネジのようになっているタイプのリューズは、
ネジを手元に向かって回し、一旦ネジを緩めてからリューズを引き出すことで
日付けや時刻調整ができるようになっています。
時間や日付を調整した後にもリューズを押し込んで
ネジを締める動作が必要となるためネジ山には頻繁に触れることになります。
このネジ山を押し込む際に押し込む角度が悪かったり、
ねじを緩める・締める等の一連の動作を雑にしてしまうと
ネジ山に傷がついたり、最悪の場合ネジが潰れて
リューズが動かなくなってしまうことがあります。
そしてこれらのリューズのトラブルにより生じる隙間は
第二、第三の更なるトラブルを引き起こします。
リューズと時計本体の間にできた隙間がほんの僅かなものでも、
そこに異物やほこり、雨水などの水分が入れば時計にとって
致命的なダメージとなり、時計が動かなくなることにも繋がります。
[リューズにトラブルが起こったら]
ではリューズにトラブルが起こったらどうすればいいのでしょうか。
トラブル別に対処法を見ていきましょう。
まずはリューズ本体の破損や紛失。
ネジ山が潰れたり、リューズが傷んだまたは外れた等の
トラブルの原因がリューズ本体にある場合には、パーツの交換が必要です。
この場合時計に行われる処置にかかる費用はリューズそのものの
代金と交換にかかる費用、リューズを外して時計本体の方にも
ダメージがあった場合には本体の洗浄費用も追加で発生します。
これらの代金は修理店によって変わるので、事前によく相談しましょう。
次に、リューズが外れたりずれたりしてできた隙間から水気やごみ、
埃などの異物が入り込んで時計内部にトラブルが起きたパターン。
入りこんだのが異物だけならまだいい方です。
影響を受けたパーツの掃除や交換だけで済むでしょう。
問題は「水」です。
時計内部まで水が浸食すると、あっという間に時計の状態は悪くなります。
それくらい繊細な腕時計にとって水は大敵なのです。
水気によって各部のパーツに錆がまわったり
針に付いている夜光液が取れてしまったりするほか、放置すれば
時計全体が動かなくなり使い物にならなくなってしまいます。
対処法は、水気が時計に入ったら即刻修理店で水抜きをしてもらい、
その後時計を分解、各パーツをクリーニングしてもらうことが最適です。
対処が遅ければ遅いほど対策が大掛かりになり、費用がかさんでいきます。
なので、水気の浸入を防ぐために定期的にリューズのみ交換する方もいらっしゃいます。
時計全体の分解掃除(
いわゆるオーバーホールです)を専門の修理店にお願いするよりかは、
リューズの交換を依頼する方が手間もかからず、費用も安くなります。
事故の予防と思って、リューズを定期的に交換してみてはいかがでしょうか。
[リューズのトラブルは専門業者に]
リューズの交換が簡単そうに思えても、自分で
対応してしまおうとは間違っても考えてはいけません。
リューズも腕時計の繊細なパーツの一つです。
交換の工程を少しでも間違えれば、余計な負荷を時計に与えてしまいます。
やはり、時計の修理は専門の業者に頼むのが一番です。
実績のある修理店は、オメガを扱う正規販売店などにも
広く知られていることが多いです。
リューズの交換やトラブルでお困りであれば、
一度オメガを購入したお店に相談してみると
適切な修理業者を紹介してもらえます。
気になる修理費用については、時計の状態や
トラブルの度合いによって大きく異なってくるため、
一度見積もりをお願いすることが適切でしょう。
時計が動かない
さて、ここまではリューズのトラブルをお伝えしてきました。
次はさらに深刻な「時計が動かない、動かなくなった」際の
対処についてご説明していきます。
[手巻き式・自動巻き時計が動かない]
時計が動かなくなる原因は沢山の可能性が考えられます。
時計内部のムーブメントに外部からの振動が加わることで、
時計を動かす動力がつくられる「自動巻き(オートマティック)」時計と、
自動巻き巻き時計が自動で作り出す動力を全て手巻きで作る必要のある
「手巻き式」の時計が動かなくなる原因は、
①動力であるゼンマイの巻き上げが切れている
②内部のパーツに不備がある
③異物混入による内部劣化
④電化製品の磁気の影響を受けた
などが考えられます。
①の動力不足は数日間以上時計を身につけなかったり、
ネジを巻くのを怠っていたりすると起こるありふれたものですが、
手巻き機能のある自動巻き時計であればご自身で振動を加え、
手巻き式時計であればネジを巻くことでことで簡単に復活が可能です。
振動の加え方や手巻き機能の有無は購入したお店に聞いてみましょう。
②と③はともにメンテナンス不足から起こる問題です。
時計のメンテナンスを怠り内部の油が切れてしまっていたり、
油が固まって時計内部の機構が動かなくなっていたりすることはしばしばあります。
また、パーツの摩耗や破損によって時計が動かなくなることも同様です。
パーツの破損は時計内部に入ったゴミや埃、水分などによっても引き起こされます。
前章でもお伝えしましたが、水は時計にとって大敵です。
水が時計内部に入ったまま放置されると、金属製の部品や時計の土台に錆が生じます。
この錆はじわじわと時計内部を侵食し、時計内部の繊細なパーツ群を劣化させていきます。
時計の内部にできた錆は、専門家でなければ取り除くことができません。
時計修復の専門家を頼り、錆を落としてもらうことが適切な対応です。
④の磁気による影響は、近年増えてきている時計が動かなくなる原因の一つです。
電子レンジや携帯機器など、様々な電気機器がありふれている現代では
目には見えませんが大量の磁場が飛び交っています。
現在流通しているオメガの時計であれば、日常生活を送る上でふりかかる磁気に
対する以上の耐磁力を備えていますので、日常生活において磁気の影響を
心配する必要はまずありません。
しかし、オメガでも耐磁力の備わっていない時計や、あまりにも高い磁力を浴びた場合には
磁力によって時計の中のムーブメントが影響を受けて動かなくなることがあります。
こうなった場合は、脱磁器や磁気抜き器とよばれる機械で
時計の帯びた磁気を抜く対応策が最適です。
脱磁器は取り扱いを間違えるとかえって時計に磁気を加えてしまうので、
必ず磁気抜きに慣れた専門家に依頼しましょう。
[クォーツ式時計が動かない]
手巻きや振動によって動力を得る手巻き式時計や自動巻き時計のほかに、
電池で動力を得るクォーツ式時計があります。
クォーツ式時計の動かなくなる原因は、
①電池切れ
②メンテナンス不足
③磁気の影響
が考えられます。
①の電池切れが起こることはひじょうに多いです。
電池切れによって時計内部の機構の動きが止まり、
さらに長年の放置によって油が固まるといったことも起こりうる現象です。
原因が電池切れであれば電池を交換するだけで時計が復活しますが、
電気交換に慣れた人でなければ交換する際に時計を傷つけてしまう可能性が高いです。
②や③の原因と同様、専門家に電池交換や修理を依頼しましょう。
[修理は実績のある修理店で]
オメガの時計は丈夫で長持ちすることでも有名ですが、
修理や整備を重ねればさらに長い時間使用し続けることができます。
修理店はメーカーによる正規修理と民間の業者による修理があります
オメガの修理サービスを受けるメリットは質の高い修理や整備をしてもらえること。
修理費用の基準はオメガのホームページに記載してある
ものが最新なので、随時チェックしてみましょう。
※あくまで基準なので、正確な費用は見積もりをお願いすること!
オメガの正規修理サービスに時計を持ち込む方法は、
●ピックアップサービスを利用して時計をカスタマーサービスセンターまで郵送する
●東京、大阪のカスタマーサービスセンターまで持ち込む
●北海道、中部、九州の各地区指定サービスセンターまで持ち込む
の3つの方法がありますが、申し込めば日本全国のどの地域でも、
家にいながら時計をサービスセンターまで送ることのできるピックアップサービスが便利です。
[民間業者による修理]
メーカーによる修理サービスには、修理を依頼して帰ってくるまでの
待ち時間が長く、修理費用がかかるというデメリットもあります。
早く修理してもらいたい、修理費用を抑えたいという方には
民間の修理業者に依頼することも一つの選択肢としてお伝えします。
オメガの腕時計は流通量が多くパーツも入手しやすいため、
オメガの修理を専門としている業者も多く存在していますが、
全ての業者が優良で適切な修理をしてくれるわけではありません。
中には粗悪なサービスの上、法外な修理費用を請求する業者もいます。
そんな業者に当たらないためには、修理店を探すための
情報収集をしっかりとすること。
それぞれの店の修理実績をホームページやSNSで確認したり、
オメガを購入したお店に修理店を紹介してもらうことをおすすめします。
[故障した時計に価値はあるのか]
リューズが動かなかったり、外れてしまっていたり、
それどころか時計自体が動かなくなっても修理するお金が無い。
修理費用を考えたら、今すぐ現金化したい。
でも、故障した時計が売れるだろうか。
この記事をご覧になった方の中にはそのように思う方もいらっしゃるでしょう。
ご安心ください。
トラブルがあってもオメガの腕時計には価値があります。
確かにまったくの新品や、状態に不備のないものよりかは
少しお値段は下がりますが、それでもネームバリューのある
オメガを喜んで買取りたいお店は沢山あります。
私たちさくら鑑定もそんな買取店の一つです。
時計を専門に買取しており、オメガやロレックスに精通した
熟練スタッフがお客様の時計を丁寧に査定しております。
他の買取店で買取を断られた時計でも、さくら鑑定では喜んで買い取らせていただきます。
詳しくは店舗までご相談ください。
(電話番号082-258-3998)
お店は広島市南区にありますが、便利な宅配買取やLINE査定も承っております。