知っておきたい古いロレックスの価値

ロレックスの由緒ある歴史の中で製造された数々の時計たち。
その中でも今からおよそ60年前の1960年代以降に生まれた
数々のロレックスが、2023年現在になって
再評価されつつあります。

現在までに経過した長い時間とともに熟成された佇まい、
古色や古傷の味わい、現行の時計とは異なるムーブメント
だからこそ感じられる一味違った時の刻み方。
アンティークやヴィンテージと呼ばれる程に時を経た
ロレックスならではの風格を感じます。

しかし、そのような時代物のロレックスを持っている方は
ごくごく少ない幸運な方々であり、
現在ロレックスをお持ちの方は1990年代や2000年以降に
発表された比較的新しいロレックスの評価の方が
気になるのではないでしょうか。

こちらの記事では60年前のロレックスも、2000年代以降の
ロレックスも持つそれぞれの魅力を分析して
古いロレックスの価値を再発見していきたいと思います。

※曖昧さを避けるため1960年代あたりのロレックスを
アンティーク、1990年代、2000年代ごろの
ロレックスをヴィンテージと呼ばせていただきます。

アンティークロレックスの価値

1960年代ごろのロレックスは、2023年の今になって
密かなブームとなりつつあります。

なんと言っても大きなポイントは
「ロレックスなのに安い」こと。

現行品よりも幾分かお求めやすい値段で
ロレックスが手に入るとなって、中古時計市場では
人気が再燃しています。

クラシカルなデザインや経年美化したガラスや
ブレスレットの質感、日本人の手首に合わせやすい
サイズ感も現行品では味わえない魅力の一つです。
また、ロレックス好きの方の中には文字盤の表記の
僅かな違いや製造番号の違いによる「希少個体」を
追い求める方も多く、製造された期間の短かった
希少個体はレア物中のレア物で破格の値段がつけられています。

時計の動作にも現在流通している時計とは異なるクセがあり、
かつ繊細なため取り扱いには注意が必要ですが
それでもデメリットを越えてあまりある魅力が
アンティークロレックスにはあります。

1960年代付近のロレックス

創業当時から培ってきた伝統から新しい技術である
「オイスターケース」を取り入れてロレックスが
有名になり始めたのは1962年のこと。
この年を境に生まれ始めた有名モデルをもとに、
代を重ねてロレックスの地位を踏み固めた時代が
この1960年代だったのではないでしょうか。

ステンレス製モデルが発表され、幅広い世帯に
浸透するようになったデイトジャスト、
ロレックスの伝統オイスターパーペチュアル
コレクションはさらに改良を重ね、
レーシングモデルとして名高いデイトナは
この頃から生産されました。
この当時に試行錯誤を重ねていたサブマリーナは
今も昔も人気の高いモデルです。

1990年代のロレックス

形式番号から「E番」とも呼ばれる
1990年代のヴィンテージロレックス。

アンティークロレックスよりも格段にお求めやすく、
かつ扱いやすいため中古市場での人気も上昇しています。

1990年代ごろといえば、バブルの過度期にあたります。
この頃人気だったのは、デイトジャストの第五世代、
16200番台とも言われるRef.12633です。
好景気に浮かれる若者のステータスとして
金無垢や18金イエローゴールドのコンビの
デイトジャストが人気でした。

内部のムーブメントや各種機能面においても
以前のデイトジャストから改良が加えられた
このRef.12633の栄華も今はおさまり、
リーズナブルな価格帯で中古市場で出回っています。

また、こちらも注目のヴィンテージロレックス
としてお伝えしたいのが、エクスプローラーRef.1016です。

エクスプローラーはロレックスビギナーから
玄人まで幅広い層に人気のあるモデルです。
初代エクスプローラーが発売を開始したのは1953年。
にも関わらず、初代の発売当初から現在生産されている
後継期に至るまで、そのデザインに変化はあまりありません。
最初からほぼ完成されていた普遍的なデザインは、
今日でも人気を博しています。

1990年代に製造されたエクスプローラーは
製造期間が大変短かったためどれも貴重で、
例えば文字盤にあらわされたロレックスの象徴たる王冠、
これが通常のものより縦長に見えるものはコレクターの間では
幻の品として高額で扱われています。

このように、僅かなデザインの違いで元から高価格の
ロレックスの価値がさらに跳ね上がることは珍しいことではありません。
お手持ちのロレックスも、もしかしたら
特別な価値のついた希少個体かもしれませんね。

2000年代以降の新しいロレックス

21世紀に入ってもロレックスの躍進は続きます。
まだまだヴィンテージとしての年月は浅いですが、
より現代向けに洗練された機能性とデザイン面を
両立した新しいロレックスの形として、中古市場でも
一目置かれる存在になりつつあります。

その主だった動きを見ていきましょう。

2000年、ロレックス念願の完全自社開発の
自動巻きクロノグラフムーブメントCal.4130が完成しました。

このCal.4130を搭載したモデルが、
ロレックス デイトナRef. 116520です。

2000年の発売から約16年間製造されたロングセラーモデルで、
従来の手巻きデイトナRef.16520(エル・プリメロ)の佇まいは残したまま
新ムーブメントによるメンテナンス性の向上、ブレスレットに備わった
クラスプ機構の改良などで内部、外部ともに取り扱いしやすい
改善策が盛り込まれています。

現在は生産終了となったデイトナRef. 116520ですが、
中古市場では今でも評価の高い存在で、初期モデルの中の
「ホワイトダイヤル」「アイボリーダイヤル」と呼ばれるレアな個体は
大変希少価値が高く買取価格も段違いです。

さらに2008年には、ダイバーズウォッチにそれまで
シードゥエラーが保持していた最大防水深度1220mを
大きく上回る3900m防水のディープシーが発表され、
ダイバーズウォッチ界に衝撃をもたらしました。

こちらのディープシーは、水に関わるプロフェッショナル向けに
設計された超本格ダイバーズウォッチで、ロレックス最大級
ともいえる44mmケースも特徴の一つです。
大きく、そして分厚いケースのため手首から
浮いて悪目立ちしそうと思いますが、
実際に着けてみると手首とのフィット感は抜群。
ロレックスの信条である優れた実用性を体現していると
購入者の方々から絶賛されたそうです。

2014年には映画「タイタニック」や「アバター」でおなじみ、
探検家でもあるジェームズ・キャメロン監督が
潜水艇ディープシー チャレンジャー号で太平洋の
水深10,908mへの単独潜水を成功させたことを記念した
「ロレックス ディープシー D-ブルー」が登場しています。

また、永遠に色褪せない「エバーローズゴールド」の開発や、
新素材「グリーンサファイアクリスタル」を導入した
新型ミルガウスの発売、
そしてベゼルの素材をアルマイト加工(アルミ)から
セラクロム(セラミック)に変更、腕時計の顔ともいえる
ベゼルのカラーリングのバリエーションを増やしたりするなど
新しい試みが展開されました。

スポーツタイプのロレックス

ヴィンテージロレックス界隈でも一際目立つのが、
スポーツタイプ(プロフェッショナルウォッチ)と
呼ばれるスポーツや登山など、アクティビティでの使用が
想定された時計です。

ドレスウォッチのような華やかさよりも、実用性・機能性を
重視した構造による「用の美」を感じるスポーティーなデザイン性、
ケースやブレスの素材にステンレススティールなどの
傷が付きにくく堅牢な素材を使用していることで発揮する
耐久性などの要素が多くの人々に選ばれる理由となっております。

現在のロレックスの主力であり、高いリセールバリューが
期待できるこのスポーツタイプのロレックス、
通常の現行モデルもヴィンテージ物も人気が高く、
限定モデルや生産時期の限られた希少個体となると
さらに高価格で扱われています。

このロレックスが誇るスポーツウォッチの中から
デイトナ、サブマリーナ、ヨットマスターを紹介させていただきます。

[デイトナ]

1963年、アメリカの耐久レース
「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」から
その名前を得た「コスモグラフデイトナ(通称デイトナ)」は
プロのカーレーサーに向けた時計として誕生しました。

デイトナはクロノグラフ機能を有しており、
3時の位置にある3つのプッシャーを用いて
時・分・秒を正確に計測することができます。

ダイヤルにはクロノグラフ専用のインダイヤルと
スモールセコンドが配されており、
全体的なデザインは車のメーターのようになっています。

スポーツモデルの最高峰とも言われるこのデイトナ、
人気・資産価値は極めて高いです。
さらに生産数も少ないためレアモデルとしての
価値もさらに付加され、常に定価を上回る金額で取引されています。

[サブマリーナ]

1953年に誕生したサブマリーナは
世界初のダイバーに向けた時計として設計されました。

丸や三角の幾何学的なインデックスと、それに合わせた
目盛り入りの歯車型ベゼルが
特徴的なスポーティーなデザインです。

深い水の中を潜るダイバーには欠かせない
逆回転防止ベゼルはもちろん完備されており、
安全に潜水時間を計測することができます。

発売当時の防水性能は100m、当時としては最高峰の
防水性能でしたが、改良を重ねた現行モデルでは
300mまで対応可能となりました。

同じ型番の中でもマイナーチェンジが
複数回行われており、レアな特徴をもつ個体は
通常よりも高値で取引されています。

ここ数年新作の気配がないサブマリーナ、
今後の動向が楽しみなモデルです。

[ヨットマスター]

ヨットマスターは1992年にヨットレースに
インスピレーションを得て誕生したモデルです。

ロレックスの数あるモデルの中でも
セレブリティに向けた時計として認識されており、
はじめは豪華な金無垢モデルのみが販売されていました。

後にデザインのバリエーションが拡がっていき、
今では様々な素材を組み合わせたヨットマスターが販売されています。
その中でもプラチナとステンレススティールを
使用した「ロレジウム」と呼ばれるモデルは現在も高い人気を誇り、
ロレックスを知る者にとっては垂涎の逸品となっています。

華やかなデザインと堅牢性、および防水性能を
両立させたヨットマスターは洋上での着用はもちろんのこと、
普段使いにおいても装いを一層引き立てます。
丸や三角を組み合わせたスポーティーなダイヤルの
デザインですが、ベゼルの素材や質感の高級感を
たっぷり感じることのできる時計です。

古いロレックスの困りごと

アンティークと言えるほどの古いロレックスには
パーツの劣化や故障したものも多いです。
部品のストックがメーカー直属の修理店にも無いため、
オーバーホールや修理を頼むと断られたり、
新しいパーツに丸々交換され、せっかくのアンティークロレックスが
ほぼ別物になって帰ってきたという悲鳴もよく伺います。

オーバーホールで故障の心配なく時計が動くことで
満足できればいいのですが、アンティークや
ヴィンテージとしての価値は無くなってしまうため
時計を買い取る店側としてはオーバーホール前より
低価格で査定するほかありません。

古いロレックスには価値がある

古くても、動かなくなってもロレックスには価値があります。
モデル次第、とりわけ年代物のスポーツタイプのロレックスでは
買値の倍以上の売却金額になることもあります。

ロレックスは人気・需要が高いブランドですが、元々の生産量が少ないため
市場での相場が上がりやすい傾向にあります。
ロレックス特有の値上がり現象というものがあり、
年代物の個体にできた経年変化にアンティークとしての
価値が生まれたり、モデルの廃版による急激な高騰、
マイナーチェンジによるわずかな特徴の差でプレミアが付いたり
することなどによって予測できない価格の変化がたびたび発生します。

もしかすると貴方のお手持ちのロレックスの価値も
いつの間にか跳ね上がっているかもしれません。
古いロレックスでも、現行のロレックスでもそれは同じです。

ロレックスを売ることにお悩みの方はさくら鑑定までご相談ください。
さくら鑑定は古いロレックスを適正な価格で買取ります。
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買取前提の査定を承りますので、
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貴方のご相談をお待ちしております。