「ラリー・スミス(LARRY SMITH)」日本のシルバージュエリーブランド
シルバージュエリーアクサセリーのブランドは、沢山あります。
中でも、今日ご紹介したいブランドは、日本を代表とするブランドの一つ、ラリー・スミス(Larry Smith)です。
ラリー・スミス(Larry Smith)は、日本のシルバージュエリーブランドです。1800年代後半から1940年代までに手間と時間をかけ製作されたトラディショナルなスタイルのインディアンジュエリー(米国のネイティブアメリカンの伝統的なジュエリー技術やデザイン)を現代のスタイルに落とし込み、流行に左右されないトラディショナルなスタイル、スピリットのある作品を展開しています。その歴史は、代表兼シルバースミスである林田吉史氏のアメリカ原住民文化に対する深い敬意と情熱に日本人の感性を融合させたところから始まり、ブランドのアクセサリーは時を超えた魅力と独自の存在感を持っています。
ラリー・スミスの歴史
ラリー・スミスは、2009年に自社工房を設立し製作をはじめられました。日本国内のファッションシーンにおいて、シルバーアクセサリーが持つ独特な輝きと、ネイティブアメリカン文化にインスパイアされたデザインが注目され始めた時期でもあります。ブランドの創設者であるシルバースミスの林田吉史氏は、若い頃からモノ作りが好きだったことから、ネイティブアメリカンの手仕事と物を作る姿勢に強く惹かれシルバージュエリーの世界に進みました。
シルバースミスとは、銀細工職人を意味し、林田吉史氏はシルバースミスであり、ジュエリーデザイナーです。林田氏の銀細工と鍛冶の技術は、ほとんどが独学によって身につけたものだそうです。ただ、米国のネイティブアメリカンの居留地へ赴き、アーティストとの交流や、文化に触れる中で技法を学びブランドを立ち上げるまでになりました。彼が感化されたアメリカの原住民文化は、日本の伝統工芸と同様に、手作業による精巧な技術と歴史的な背景が大きな特徴です。シルバースミスの林田吉史は、そうした文化に敬意を払いながら、日本の高度な技術力を活かしてオリジナルの作品を制作しています。この結果、ラリー・スミスのアクセサリーは、独学でありながらネイティブアメリカンジュエリーの伝統的な技法や工程をベースに、日本人の感性を融合させたものとなっています。
ネイティブアメリカンは、鳥の中で最も勇猛で飛翔能力の高い「ゴールデンイーグル」を神聖な鳥として崇めてきました。ラリースミスは、その「ゴールデンイーグル」を国境も人種も超えて自由に羽ばたく存在と考え、ブランドの象徴としてロゴマークのモチーフに選んだそうです。
KAZEKIRI FETHER「風切羽(かざきりば)」
ラリー・スミスのデザインは、シンプルでありながらも力強い印象を与えます。そのシルバーアクセサリーは、手作業による職人技と、繊細なディテールの両方を兼ね備えています。具体的には、リング、バングル、ネックレス、ペンダントなど、さまざまなアクセサリーがラインナップされていますが、それぞれのアイテムに独自のストーリー性が込められています。
1つの象徴的なデザインは「フェザー(羽根)」中でも鳥の翼後方にある長くて強い「風切羽(かざきりば)」のモチーフです。これは、ラリー・スミスのブランドのアイコンともなっているコレクション「KAZEKIRI FETHER」です。また、スタンプワークを活用した模様や、ターコイズを組み合わせた作品も非常に人気が高く、これらの要素がブランドの独自性を際立たせています。
ラリー・スミスのジュエリーは、シルバー素材(シルバー925)で作成したジュエリーの美しさを最大限に引き出し、使い込むほどに風合いが増すという特徴を持っています。この経年変化が、長年にわたって愛用できるジュエリーとしての価値を高めており、ファッションアイテムとしてだけでなく、日常に寄り添う特別な存在感を放っています。
ネイティブアメリカンジュエリーとのつながり
ラリー・スミスが手がけるジュエリーには、ネイティブアメリカン居留地へと赴き学んだ工芸技術やデザインが多く取り入れられています。特に、ターコイズを使ったアクセサリーは、アメリカ南西部のネイティブアメリカン文化において重要な要素であり、魔除けや幸運を呼ぶ石として信じられてきました。ラリー・スミスのターコイズアクセサリーも、その伝統を尊重しつつ現代的な感性で再解釈されています。
また、ラリー・スミスは、ナバホ族やホピ族のアーティストたちとのコラボレーションも行っています。こうしたコラボレーションは、文化の伝統を守りつつ、新しい視点や技術を取り入れることで、ユニークな作品を生み出すきっかけとなっています。例えば、ナバホ族のスタンプワーク技術を用いたバングルや、ホピ族のデザインを取り入れたペンダントは、伝統と現代の融合を象徴する代表的なアイテムです。
日本の唐草模様からヒントを得たデザイン「カラクサ(Karakusa)」
ラリー・スミスの「カラクサ」デザインは、伝統的な和の美学と、ネイティブアメリカンの文化に深く根ざした要素を融合させた独自の作品です。このデザインの最大の特徴は、「唐草模様」からインスピレーションを受けている点です。唐草模様は、日本の伝統工芸や建築装飾などで古くから使用されてきた文様で、つる植物の成長や自然の力強さを象徴しています。この模様は、日本のみならず、中国や中東など、広範囲にわたって用いられてきた歴史的なデザイン要素でもあります。
ラリー・スミスのカラクサシリーズは、これらの歴史的な背景を基に、現代的なシルバージュエリーとして再解釈されています。デザイナーである林田吉史氏は、ネイティブアメリカンの文化や技術に深い関心を持ち、それを自身の作品に取り入れてきましたが、「カラクサ」デザインでは、彼の日本的なルーツが特に強く表現されています。唐草模様は、生命の繁栄や無限の成長を象徴し、自然との調和を重視するネイティブアメリカンの精神とも共通する要素を持っています。
具体的なデザインでは、シルバー素材に繊細で曲線的な模様が施され、唐草の流れるような動きをシンプルかつ優雅に表現しています。このカラクサ模様が持つ柔らかさと有機的な形状は、シルバーの冷たさや硬さを感じさせず、むしろ自然と一体となった温かみを感じさせる作品となっています。
また、この作品には、手作業で一つ一つ丁寧に彫刻が施されているため、同じデザインでも個々の作品に微妙な違いが生まれることが特徴です。このハンドメイドによる細部へのこだわりは、ラリー・スミスのクラフトマンシップの真髄を示しています。
さらに、カラクサシリーズは、日本の美意識とネイティブアメリカンのスピリチュアルな要素が融合したデザインとして、独自の魅力を放っています。ラリー・スミスの他の作品同様、シンプルでありながらも深い意味を持ち、装飾品としてだけでなく、身に着ける人々に精神的なつながりを感じさせるアイテムとなっています。
この「カラクサ」デザインは、日本の伝統とネイティブアメリカンの文化を繋ぐ架け橋であり、どちらの文化に対しても敬意を払いながら、新しい形での表現を追求した結果生まれたものです。そのため、ラリー・スミスのカラクサシリーズは、単なるファッションアイテム以上の価値を持ち、時代を超えて愛される作品としての地位を確立しています。
手作業と高い職人技
ラリー・スミスのアクセサリーはすべて手作業で作られており、ひとつひとつがオリジナルの作品です。大量生産とは異なり、手作業による制作は時間と労力を要しますが、それがラリー・スミスのジュエリーに特別な価値を与えています。職人が細部にまでこだわり抜いて作り上げるため、どのアクセサリーも唯一無二の存在となり、身に着ける人に深い愛着を与えます。
また、使用する素材も厳選されており、特にシルバーの質にはこだわりが見られます。純度の高いシルバーを用いることで、シンプルでありながらも上品な輝きを放つアクセサリーが完成します。さらに、シルバーは使い込むほどに酸化し、独特の風合いが増していくため、長く愛用することでその変化を楽しむことができます。
ブランドの魅力
ラリー・スミスの魅力は、そのデザインや職人技だけではなく、背後にあるストーリーや価値観にもあります。ブランドのアイテムは、ただのアクセサリーではなく、伝統文化と現代の感性が融合したアート作品とも言えます。ネイティブアメリカンジュエリーに対する深い敬意と、その伝統を次世代に受け継ぐという使命感が、ラリー・スミスのジュエリーには込められています。
また、シルバーアクセサリーの魅力は、その汎用性にもあります。カジュアルな装いにも、フォーマルなシーンにもマッチするデザインは、幅広いスタイルに対応できる点が支持されています。シンプルでありながらも個性的なデザインは、他のアクセサリーブランドと一線を画し、唯一無二の存在感を放ちます。
さらに、ラリー・スミスのアクセサリーは、ジェンダーレスであり、男性にも女性にも似合うデザインが多く揃っています。この点も、ブランドが幅広い層から支持される理由の一つです。
環境と社会への取り組み
現代において、多くのブランドが環境問題や社会的責任に取り組む中、ラリー・スミスも持続可能な生産や素材選びに力を入れています。シルバーなどの貴金属は再利用が可能であり、ラリー・スミスの製品もリサイクル素材を使用することで、環境への負荷を最小限に抑えています。また、職人たちの技術を守り、手作業による制作を続けることで、伝統工芸の継承にも貢献しています。
加えて、ネイティブアメリカンの文化や伝統を尊重し、彼らの技術やデザインを正当に評価し、適切な報酬を提供することも、ブランドの重要な価値観です。これにより、伝統工芸の持続可能性を確保し、次世代にもその文化を伝えていく取り組みが行われています。
ラリー・スミスは、ネイティブアメリカンジュエリーの伝統と日本の高度な職人技術を融合させた独自のシルバーアクセサリーブランドです。デザイナーであるラリー・スミスの深い文化理解と情熱が、ブランドの作品に息づいており、その手作りのジュエリーは長く愛され続けています。
シンプルで力強いデザイン、経年変化を楽しむことができる素材の選択、そして伝統文化を尊重した制作過程が、ラリー・スミスのアクセサリーを特別なものにしています。ネイティブアメリカンのスタンプワークやターコイズを取り入れた作品は、時代を超えて多くの人々に愛され、ファッションアイテムとしてだけでなく、アート作品としての価値も持ち続けています。
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